便秘
便秘

正式にはローマ分類(ROME IV)という専門家が集まって決めた定義が存在しますが 、要は「週に2回程度しか便が出ず、硬くて出しにくく、出る時に痛いから我慢する」という状態を指します。また、毎日便がでているようにみえていても硬い便が少量だけでていて、便秘になっている子もいます。単に便が出ない日があるだけでは便秘とは呼びません。硬い便を出す際の痛みが恐怖心となり、無意識に排便をがまんする姿勢(足を交差させるなど)をとるようになると、直腸にさらに便が溜まって硬くなるという「悪循環」に陥ってしまいます。子どもの約10%が便秘と言われています。稀に、器質的な疾患が隠れているため、肛門の位置・狭窄などがないかを確認することも必要です。
95%は機能的便秘といわれる一般的な便秘です。
生活習慣の変化
水分や食物繊維の不足、運動不足、生活リズムの乱れなどが影響します。
環境の変化
トイレトレーニングや進級、外でトイレに行けないストレスが原因になることもあります。
成長の節目
離乳食の開始など、食事の内容がガラリと変わる時期は便秘になりやすい傾向にあります。
以上のような原因が組み合わさり排便のがまんが始まり、悪循環をうみ慢性便秘へと移行します。まれに以下のような原因が考えられます。
以下のような様子が見られる場合は、早めに当院までご相談ください。
便秘が長く続くと、便をためる癖がつき、便意を感じにくくなったり、排便を避けるようになったりする悪循環に陥るため、早めの受診、管理が望ましいです。
まずは便秘の「悪循環」を断ち切ることが大切です。便秘が放置されると、直腸が伸び切って便意を感じにくくなり、大人になってからも治りにくい「便排出障害型」へ移行するリスクがあります。水分や食物繊維摂取は便秘予防には有効ですが、一度便秘になった状態では水分を摂るだけでは治療になりません。適切な治療を行うことで、悪循環を断ち切ります。
治療の最終ゴールは「薬なしで、毎日自分でスッキリ出せること」です。
非常に長くかかります。約2年かかると言われています。1年で卒業できるのは約半数です。
宿便の除去(Disimpaction ディスインパクション)
まず、溜まった硬い便を浣腸などで一度すべて出し切ります。
維持療法
その後、お薬で「軟らかい便」を維持し、出す痛みをなくします。
排便トレーニング(3歳半ごろ〜)
姿勢
洋式トイレでは足台を使い、膝が腰より高くなる「前傾姿勢」をとります。これにより直腸がまっすぐになり、便が出やすくなります。
タイミング
食後(特に朝食後)がベストですが、保護者の余裕がある時間帯で10分程度リラックスして座る練習から始めましょう。
当院での診察の流れは便秘外来のページもご覧ください。
冨本 和彦, すぐわかる子どもの便秘 診療ルートガイド, 中外医学社
「便通異常症診療ガイドライン2023 慢性便秘症」 日本消化管学会, 南江堂
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